いちデザイナーとしてコミュニケーションで気をつけていること

WEBデザイン

Webデザイナーになってから10年以上になりますが、そのなかでディレクターや企画運営に携わったこともあるし、受託側の時もあればクライアント側の時もあります。

ちょいちょい色々な立場を経験して「それぞれのつらさ」が見えてくるとコミュニケーションの仕方がだいぶ変わりました。私がいちデザイナーとしてコミュニケーションで気をつけていることをまとめてみます。

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それぞれの立場をみてみよう

↓会社というテイで書いていますが、当てはまらない方はよく一緒に仕事をするチームなどで置き換えてみてください。

デザイナーはしわ寄せが来やすい

制作物は(1)まず企画ができて、(2)必要な素材を撮影するなり取材&ライティングするなりして、(3)内容をすり合わせた末に(4)デザイナーのところへやってきて、制作したのちに公開します。

デザインは一番最後の工程なので、その前にスケジュールが押してしまうと影響が出やすいです。

また、意外とよくあるのですが内容が詰められないままデザイナーのところへきてしまうと、デザイナーが頭を悩ませたり再度ヒアリングの手間などが発生してしまいます。

デザイナーは前工程のしわ寄せが一番来やすい立場ではあると思います。

社内のそれぞれの立場で大変なこと

ディレクターや企画運営・営業などが関わりの多い立場だと思うので私の経験を元にまとめてみました。

ディレクター
スケジュール管理や依頼内容の把握・各担当者への伝達が主な仕事ですが、デザインやプログラミングの知識があっても専門レベルでないケースもあります。流れの激しいWeb関連の知識を網羅するのはなかなか大変。

依頼主が意思のあまりないタイプや依頼慣れしていないと、主体となってヒアリングして詰めていくことになりますが、意思疎通がうまくいかないとあとで覆ってしまうこともあるので依頼主とデザイナーの間で板挟みになりやすいです。

気をつけていても確認事項が多すぎて漏れてしまうことがあってそういう時は心苦しいですね…!

企画運営・営業
会社の収益にダイレクトに関わっているので、会社の上の立場の人に指摘されたことや収益に関わること(目標に達していないとか費用がないとか)で苦しいお願いをしなければいけないことがあります。
ここでいい妥協案とかを提示できたらいいんですが時間がなくて「ただの無茶ぶりする人」みたいになるのが切ないです。

あとは関わる人やフォローする範囲が広いので忙しい(あわただしい?)です。うまく取捨選択していかないとミーティングだらけ、電話だらけになってしまいます。

会社によって企画運営・営業・ディレクターの立場って微妙に違うと思うので「なんとなくこういうことが大変なんだな」と思ってもらえればと思います。

あと、もちろんできている人もたくさんいるので偏見とかではありません!

社外のそれぞれの立場で大変なこと

クライアント(発注)側・制作会社(受注)側という言い方のほうがわかりやすいかもしれません。

クライアント(発注)側
自分の事業内容については知識豊富、制作に関してはそれほど、というケースが多いので制作会社が必要としている情報がよくわからなかったりします。
自社のことに関して詳しすぎて一般の感覚が抜けてしまうので、「そうか、○○も制作会社さんにとってはわからないよね…」と反省することも多いです。

社内でいろいろ口を出されたり、世の中の事情(意外とあるんです)で依頼内容を変えざるを得ないこともあるので、板挟みになってしまうこともあります。

制作会社(受注)側
やはり技術的なことがなかなか理解されづらいところがあります。トラブルがあってもクライアントからは見えにくく、深刻度やリカバリの適切度が伝わりにくいのがつらいところです。

同時にいくつものクライアントの仕事を抱えていることも見えないので、制作会社はいっぱいいっぱいでもクライアントからはまだ余裕があるのでは?と思われてしまうこともあります。

以上が私の実体験や、周りを見て感じたことです。もちろん会社の仕組みやそれぞれのスキルによっても異なってくるのでその辺はご承知おきくださいね。

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私がコミュニケーションで気をつけていること

知識の差があることを念頭に置き、責めない

若い頃はまじめで勉強家だったので、自分が「知っているべき」と思っていることを知らない人がいると信じられない!と思っていました。
でもたまたま知らずにきてしまっただけだったり、違うところに重点をおいている人だったりするかもしれません。立場が違えば必要な情報の優先順位も変わってきます。
なので「○○なのに××も知らないの?」とは考えず、「いま知ってもらえばいいか」と思っています。

見えないところでたくさんの人が関わっていることを知る

とくに制作会社とクライアントの関係だと、やりとりしている人以外にどのくらいの人が関わっているのかってお互いにわかりませんよね。

たくさんの人が関わっていたら途中で伝達ミスもあるでしょうから、あまり気にしすぎないことと、なるべくいろんな人が関わっても間違えないような伝え方を考えることに集中するようにしています。

発言には背景があると考えてみる

前述したことに近いのですが、例えば無茶なお願いをする人がいたらそれがその人だけのミスや本心であるとは限らないですよね。他の人のミスのしわ寄せがお願いした人にもきているだけとか、偉い人が無茶ぶりしてきたのを本当はやりたくないのに頼んできているだけかもしれません。

ちょっと「?」と思うことも、「いろいろな事情があるのかな」と考えて感情的にならないようにしています。

賛同しないときはなるべく提案する

ミーティングなどの全体の雰囲気をけっこう大事にしていて、ネガティブな意見・否定的な意見をストレートに言うとその後の話が続けにくくなってしまうときがあります。

個人的に否定しっぱなしは無責任な気がするし、発案者は真面目に考えて提案してくれているので、「○○の部分はいいと思う。××はこうしてみては?」と相手に敬意をはらいつつ別案を提案するようにしています。

チャットや個人どうしの会話でも、「○○はできませんが、××はどうですか?」など提案するかたちを意識しています。

改善してほしいことは言う

上記でいろいろ言いましたが、なんでもかんでも事情を汲んであげてしまうと負担になってしまうときもありますよね。

私は話が一区切りしたときや、問題が解決してホッとした空気になったときに、「次回はこうしてほしい」とお願いするようにしています。
このときに、「こうしてほしい」だけでなく、「急な作業が増えると他の仕事に影響があるから」とか「時短のメンバーがいるから○時以降は難しい」とか状況が見えるような理由をつけると理解してもらえます。

まとめ

いろいろな立場を経験して、私もやっとイライラしないコミュニケーションのとりかたが身についてきました(笑)。

若い時はほんとに、知識がない人がいては怒り、無茶ぶりされては怒り、失礼な人がいては怒り、で大変でした(あ、一人で怒っていただけでキレ散らかしてはいません 笑)。いいコミュニケーションが素でできる人はほんとうらやましいです。

今でも集中してるところを邪魔されると顔にでるかな(笑)。いいコミュニケーションができると信頼関係にもつながるので、これからもいい関係を築いていきたいと思います。

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